蒐集家、禁制に対峙する
宗像 市佳 Munakata Ichika
「貴方の言ってくれたことは、全部分かっています。それでも、私たちは島へ行きたいのです」
「破壊者」。かつて所属していた蒐集団体を壊し、現在は沖霧那と共に活動を行う蒐集家。厳島楓とははとこの関係。のほほんとしているように見えるが、一度決めたことには行動的になる。気難しい沖とは強い信頼関係で結ばれている(と、思っている)。
沖 霧那 Oki Kirina
「嘘つき。ほんとは市ちゃんだって、あたしを疑っているんだ」
「シリアスレディ」。宗像市佳と共に活動している。男として生まれたがその体に馴染めず、女として生きることを選んでいる。慎重で自分に厳しく、自他共に認めるネガティブ。交友関係も限られている中、宗像市佳は一番の理解者(かもしれない)。
内丸 巡 Uchimaru Meguru
「きみたちは蒐集家として、もっと欲を見せてもいいと思うよ。自分のために動くのが蒐集家なんだから」
「トレーダー」。物々交換の形式で蒐集を進めていく変わり者。どの蒐集団体にも属さず自由を貫き、多くの人と会ってきたため知り合いも多い。活動的で気さくだが、一方で出生には謎も含まれている。
奴原 富氏 Nuharu Tomiuji
「確実じゃないが、ボクは祟りと呼ばれているものが別の要因から生まれたと思っています。ざっくり言えば、人の誤解というところでしょうか」
「研究者」。蒐集団体「見定める者」に属し、主に異世界の調査や蒐集品の解析を行っている。研究熱心で聡明かと思いきや、仕事以外はズボラで片付けが苦手。宗像たちが赴こうとする宗廟島についても知っていることは多いらしい。
小菅 友二 Kosuge Yuji
「報道する者には、責任があると思う。事実を捻じ曲げず、事件にむやみな介入をせず、ありのままを伝えるべきなんだ」
「報道屋」。ニュース配信会社「新世界ワイド」の社長にして、蒐集業界専門の報道を行う「蒐集日和」にも関与している。その立場からこの世界にある原則を脅かす存在だが、本人は正確な報道をすることを第一に考えている。社員たちから頼りにされているものの、蒐集に関しては最近おざなり気味。端治の現状に疑問を抱いている。
山階 巳奈都 Yamashina Minato
「記者さんとか来てなぁい? やっぱりスキャンダルって怖いよねぇ~」
「蒐集家アイドル」または「蒐集業界一のアイドル(自称)」。とある出来事から皆を幸せにすることを望み、インターネットを利用した歌唱・ダンスの披露に勤しんでいる。作詞・作曲からプロモーションビデオ、衣裳の作成までほとんど一人で行いながら「見定める者」での活動も欠かさない。皆に可愛がられる存在だが、あざといと思われる言動やその価値観が合わない人もいる。スキャンダルには特に警戒している。
三重津 栄 Mietsu Sakae
「……そのペンダント、若い――恐らく当時のお前より少し年上の男に返されなかったか?」
「密告幽霊」。外科医としての仕事を優先するうちに、かつて属していた「新未来派」での活動を疎かにした末離れた孤高の蒐集家。堅物で取っ付きにくく、蒐集家との交流も多くないことから謎めいた存在にも思われている。人の過去を見る能力を生まれながらに持ち、時に波乱を巻き起こす。



































