死には平和を　人物紹介

おおよそ本格的な登場順に並んでいます。「詳細プロフィール」をクリックすると、より細かい設定や立ち絵が見られます(飯盛巧を除く)。生年月日表記は作中で使われる啓蒙暦けいもうれきと西暦を並べて表記しています。

「なぜ別瀬べつせに直接打って出ないのです？　あれを殺さないでもたもたしているうちに被害が出れば、どう責任を取ると？」

飯盛巧いいもりたくみによって生み出された人造人間・久遠くおんの一体。興味のある人に伝統の歌詠みや茶を教えてきたが、別瀬を懸念して動くようになる。短気で思い込みの激しい面があり、久遠にしては感情的。人類滅亡を防ぐため、何としても別瀬を倒そうとする。

「見ての通り、宇宙人です。歯車星はぐるませいから来ました」

「歯車星人」を名乗り、別瀬のもとへ潜入している久遠。生みの親である佐味譲さみゆずるに反発を覚えながら彼に従う。頑固で近寄り難い雰囲気を放つが、一応の協調性はある。久遠と人間は別物と考え、その点で佐味ともそりが合わないでいる。

そんなたっつんは――久遠は、人間を助けたいの？　人を超える高い知能を持っている人造人間のあなたたちが？」

人類の発展を目指すNGO法人「枝葉えだはの少女しょうじょ」代表。故郷で感染症が拡大して帰れないため、現在は能鉾のうぼうに滞在している。現代社会への疑問を抱きながら、前向きに人々の成長を望んでいる。「枝葉の少女」では多くの会員に慕われており、また別瀬とも無関係ではないらしい。

「いいわ、過労死させてあげる。大人しく死ぬならともかく、生きようとするなら罰を与えてあげるわ」

「逆刹那ぎゃくせつな」として人類滅亡を宣言した、正体不明の人物。素顔を隠して声も機械で変え、徹底的に人間を追い詰めようとする。過激で暴力的な手段にも躊躇いがなく、容赦なく人を傷付ける。久遠の優勢を望み、人間を排斥しようとする理由は謎に包まれている。

「別瀬にある人間への思いを知りたいんです。恨みや憎しみがあったとしても、そこには理由があるはずです」

個人で久遠を開発・製造する「如神にょしん」にして、園の「父」。別瀬を止めるべく奔走し、鎌刃ら「五尺ノ身ごしゃくのみ」に協力している。物腰は柔らかく、親しみやすい一方で人が好きとも言い切れない。頑なな園の態度には困惑しているらしい。

「別瀬が人類滅亡を企む理由を知らずに、この騒ぎを終わらせて良いのか？」

人間と久遠の共存を目指す組織「五尺ノ身」代表にして立永の上司。新しいものが好きで久遠にも寛容であり、彼らがより良く社会で働くことを願っている。人を引き付ける魅力を持ちながら、周りに振り回されることも多い。

「久遠でありながら、人間の真似をすることは、楽しいですか？」

久遠の製造と活躍を長年牽引してきた企業「千代草社ちよぐさしゃ」の社長。兄の死後に鎌刃や飯盛の助けを得て会社を継ぐことになった。しかし久遠の「人間らしさ」を望まない姿勢から鎌刃と対立している。社員や事業に対する責任感は強い。

「わたしは臨機応変なのです。歌を詠む時と同じ、すぐに状況を判断して行動に移さなければならない」

立永を作り出した「如神」。現在はある事情から入院を余儀なくされている。鎌刃に共感し、ただの労働力としてだけではない久遠を製造してきた。様々な組織を渡り歩き、態度の一貫しない様子と製造時の状況から、立永には快く思われていない。